受講者にトレーニングを提供するためには、多くのアクションとイベントが実行されます。
監査証跡機能は、コースやコースコンテンツの変更、コースやトレーニングプランに対する受講者のやり取りなど、LMS365で受講者や管理者が実行した主要なアクションを記録することで、これらのアクティビティとその所有者(帰属)の追跡をサポートします。
記録された情報は、これらのアクションを証明するものとなり、法規制の遵守やトラブルシューティングに役立つだけでなく、受講者の記録をさらに詳しく確認することもできます。
監査証跡機能の活用については、LMS365監査証跡でシステムアクティビティをドキュメント化するでご紹介しています。
ここでは、監査証跡の使い方、記録のエクスポート、およびダウンロードしたレポートの概要についてご説明します。
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監査証跡を開始するには
必要なロール:Microsoft 365 グローバル管理者、またはLMS管理者
監査証跡オプションは、LMS365のグローバル設定からアクセスすることができます。
監査証跡では、派生ログを直接表示し、詳細なアクティビティ情報にアクセスできるので、外部アプリケーションに頼らずに監査データにアクセスできます。
監査ログは時系列で新しいものから順に表示されます。最も新しいものはリストの先頭、最も古いものはリストの末尾になります。列の見出し「日時」の選択して、順序を変更することができます。
「活動」の列には、イベントの説明が表示されます。
「開始者」の列には、イベントをトリガーしたユーザーの名前が表示されます。このカラムは以下の場合、空欄になります。
1.特定のイベントは、LMS365のプロセスによってトリガーされます。
- プロモーションコースは、カタログ作成時に作成されます。
- ウエイトリストに登録されている受講者は、空席が発生したときにコースに登録されます。
- 認定証の有効期限が切れる。
- スキルの失効。
- 予定された開始日または終了日に達したことによるトレーニングの公開および公開終了。
- 付与されたスキルレベルセットの更新によるスキルレベルの更新。
2.評価の監督者にライン管理者ロールが設定され、ユーザーが監督者に割り当て、割り当て解除される。
このイベントはライン管理者の直属の部下がコースに登録されることによって発生します。
3.イベントが Microsoft Entra ID (Azure AD) グループの更新によってトリガーされる(受講者がコースまたはトレーニング プランに登録/登録解除された、セッションに登録/登録解除された)。
関連する監査ログを選択するとパネルが開き、以下の情報が JSON 形式で表示されます。
- イベントの日付と正確な時間
- イベントが関連するコースまたはトレーニングプラン
- イベントの説明
- イベントが行われたカタログ
- イベントを開始したユーザー
- イベントの詳細情報(JSON形式)
フィルター・オプション
日時カラムに基づいてログをソートする他に、フィルターを使用して抽出したいログを絞り込むことができます。
フィルターは、以下に基づいて行うことができます。
- アクティビティの日付と時間
- アクティビティの種類
- ユーザー
- トレーニング名
- コースカタログ
日時でフィルタリングするには、監査ログリストの上に表示される日付範囲オプションを選択します。これにより、監査ログレポートの開始日時と終了日時を設定できる日付範囲パネルが開きます。
- 開始日時:監査ログレポートの開始日時を設定します。時間フォーマットは、ユーザーのブラウザ設定のタイムゾーンを継承します。指定可能な開始日時の最早値は、2023年4月3日です。
既定では、このフィールドには、「監査証跡」ページを開いた時点から24時間前の日付と時刻が設定されています。 - 終了日時:監査ログレポートの終了日時を設定します。時間フォーマットは、ユーザーのブラウザ設定のタイムゾーンを引き継ぎます。既定では、このフィールドには、「監査証跡」ページを開いた時点の日付と時刻が設定されています。
左側のプリセットの中から選択すると、選択したプリセットに従って、デフォルトの日付と時間の範囲を設定することができます。
ただし、カレンダーの日付を手動で変更すると、自動的に「カスタム」プリセットが適用され、日付と時間の範囲を自分で設定できるようになります。
「適用」を選択し、選択した日時範囲に一致する監査ログを表示します。「キャンセル」を選択すると、パネルが閉じ、日時範囲が既定の設定に戻ります。
ダウンロードしたレポートは、選択した日付と時間の範囲内でログに記録されたすべてのアクティビティを含みます。
このほか、フィルターを使用して、選択した日時範囲内の監査証跡ページに表示するログの一覧を絞り込むことができます。フィルターを選択すると、フィルターパラメータを選択するパネルが開きます。
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- 活動:利用可能なすべてのイベントのドロップダウンリストが表示され、そこからイベントを選択できます。空欄の場合、すべてのログが表示されます。
- カタログ:ドロップダウンリストから、イベントを表示するカタログを選択できます。空欄の場合、すべてのカタログのログが表示されます。
- コースまたはトレーニングプラン:特定のコースとトレーニングプランを選択することができます。空欄の場合、すべてのコースとトレーニングプランのログが表示されます。
- 開始者:指定したユーザーによって開始されたイベントのみを表示します。空欄の場合、ユーザー、APIキー、およびLMS365システムによって開始されたログが表示されます。APIキーによって開始されたアクティビティはフィルタリングできません。
各フィールドの横にある「✖クリア」や、パネルの右下にある「すべてクリア」で適用したフィルターをクリアできます。
フィルターの設定が完了したら、「適用」を選択し、選択したフィルターと設定した日時の範囲の、監ログのリストが表示されます。フィルタが適用されると、フィルターを変更、または削除するまで「適用」ボタンは無効になります。
適用されているすべてのフィルターを削除するには、トップバーのフィルターの横にある ✖ を選択します。
監査ログをエクスポートする
必要なロール:Microsoft 365 グローバル管理者、またはLMS管理者
監査ログのエクスポートは、次の手順で行います。
1.LMS365 管理センター>グローバル設定に移動し、監査証跡を選択します。
2.監査証跡画面では、既定の24時間の日時範囲内のすべてのカタログにおけるすべてのログが表示されます。
「エクスポート」は、現在ページに表示されている監査ログレコードに対して実行されます。
日付と時間の範囲を指定し、その他のフィルターを適用すると、必要な情報のみをレポートに含めることができます。ダウンロードされた JSON ファイルには、選択された日付と時間の範囲内で、指定されたカタログの、指定したコースとトレーニングプランの、指定されたアクティビティの監査ログレコードが含まれます。
データを収集するために使用されるタイムゾーンはUTC(協定世界時)です。
3.「エクスポート」で監査ログレポートを書き出します。
通知センターに、レポートをダウンロードできるリンクが表示されます。このリンクは、レポートが出力されてから1時間のみ利用できます。
また、組み込みの Microsoft Entra ID(Azure Active Directory) 構成により、レポートがエクスポートされるフォルダは毎日自動的に整理されるため、前日に生成されたレポートは利用できなくなります。
4.通知センターのリンクを選択し、監査ログレポートを JSONファイル形式でダウンロードする。
ファイル名は "audit-trail-{startDateTime}-{endDateTime}" で、{startDateTime}と{endDateTime}はフィールドに設定された日付に置き換えられます。
監査証跡レポート
ダウンロードした JSON ファイルには、指定した日時と適用したフィルタの監査ログレコードが含まれます。データを収集するために使用されるタイムゾーンはUTC(協定世界時)です。
レポート内のイベントは、LMS365で受講者と管理者が実行した関連アクションに相当するものです。
LMS365 監査証跡機能で現在記録されるイベントの情報については「監査証跡レポートに記録されるイベント」をご参照ください。