LMS 管理者は、目標スキルとスキル ギャップ機能を使用して、組織の従業員に対して目標とするスキルを定義できます。
ライン マネージャーは、これらのスキルにおける部下の熟達度を評価できるほか、 「ライン マネージャー ダッシュボード」 から定義した目標に対する部下の進捗をモニタリングできます。
受講者は、トレーニング ダッシュボードで現在のスキルと目標のスキルの熟達度の詳細な情報を確認できるほか、スキルアップのロードマップを視覚的に示すレーダー チャートを利用できます。
ここでは、Learn365 管理センターで目標スキルとスキル ギャップ 機能を有効にする方法、受講者の目標スキルを設定する方法、および受講者のスキル ギャップを把握する方法について説明します。
ライン マネージャー ダッシュボードで利用できる「ユーザー管理」機能については、こちらを参照してください。
チームのスキルの熟練度については、こちらを参照してください。
目次
目標とするスキルとスキルギャップの機能を有効にする
重要! Learn365 スキル フレーム ワークを使用するには、スキル 管理 アドオン サブスクリプションが必要です。(Learn365 フリーミアムサブスクリプションには含まれています。) |
「目標スキルとスキル ギャップ」機能を有効にするには、Learn365 管理センター>LMS 設定>「プレビュー機能」に移動し、「目標スキルとスキル ギャップ」のトグルを ON にします。
トグルがONの場合、LMS 管理者は目標スキルを定義でき、ライン マネージャーはライン マネージャー ダッシュボードで部下のスキル習熟度とスキルギャップを確認でき、受講者はトレーニング ダッシュボードでスキルの概要とチャートを確認できます。
目標スキルの定義
LMS 管理者は「目標スキルの定義」を使用して、ユーザーに目標スキルとスキルレベルを定義するための条件を設定できます。
目標スキルの定義をすべてのユーザーに適用し、組織全体に目標スキルを設定することができます。
また、Learn365 管理センターで定義されたユーザー プロパティに基づいて、特定のユーザーグループに対して目標スキルを定義することもできます。
現在、以下のプロパティに対応しています。
- Job title
- Department
- Company
- City
- Office
- Country
「ユーザー」ページの列の構成に従って、プロパティの値は Microsoft Entra ID (Azure Active Directory) または指定されたカスタム ソースから取得されます。
「ユーザー」ページの列のについては、こちらを参照してください。「ユーザー」ページの列の表示の編集については、こちらを参照してください。
目標スキルの定義を管理するには、Learn365 管理センター>グローバル設定>スキルフレームワーク> 「目標スキルの定義」に移動します。「目標スキルの定義」ページが開きます。
既定では、タイトルのアルファベット順で表示されます。各列の見出しをクリックして任意に並べ替えができます。
ここでは、目標スキルの定義を追加、既存の定義を編集、削除することができます。
目標スキルの定義を追加する
目標スキルの定義は以下の手順で設定できます。
1.「+目標スキルの定義を追加」を選択します。「目標スキルの定義を追加」パネルが開きます。
2.目標スキルのタイトル(プロジェクトマネージャーなど)を入力します。
3.この目標スキルを全体用にする、つまり組織内のすべてのユーザに定義する場合は、「この目標スキルの定義をすべてのユーザーに適用する」を ON にします。このトグルを ON にすると、「基準」と「イコール」フィールドの両方がグレーアウトします。このオプションを選択した場合は、手順7に進みます。
注記: あるスキルが2つの目標スキルの定義ルールに含まれており、1つは組織内のすべてのユーザーが対象、もう1つは特定のユーザーグループが対象の場合、両方の基準に該当するユーザに対しては、2つの目標スキルのうちレベルの高い方が適用されます。 例えば、ABCカンパニーの全員に「Eメールエチケット/ レベル4(上級)」の目標スキルをに設定し、ヒューマンサクセス部門のメンバーに「Eメールエチケット/ レベル5(エキスパート)」の目標スキルをに設定している場合、ヒューマンサクセス部門のメンバーの目標スキルは「Eメールエチケット/ レベル5(エキスパート)」になります。 |
4. 特定のユーザーグループに対して目標スキルの定義を設定するには、「基準」と「イコール」ドロップダウンメニューの両方からオプションを選択します。
注記: 「イコール」ドロップダウン メニューの値が同期される頻度は、ユーザー列の設定によって異なります。Microsoft Entra ID(Azure Active Directory)の同期は1日1回、カスタム同期が有効になっている場合はその設定に応じます。カスタム同期については、こちらを参照してください。 |
ヒント: 特定のユーザー グループに目標スキルの定義を設定するには、少なくとも1つの「基準」と「イコール」の組み合わせと1つのスキル レベルを定義する必要があります。適切なオプションが表示されない場合は、「基準」フィールドにカスタム値を入力できます。 |
5.別の基準を追加したい場合は、「+基準の追加」を選択します。
6.ステップ3と4を繰り返して、関連する基準をすべて定義します。
注記: 同じ基準を2回追加する場合、「イコール」の値は一意であることが必要です。目標スキルの定義を適用するためには、ユーザーはすべての条件を満たす必要があります。 |
7.「スキル 追加」選択します。スキルの追加パネルが開きます。
8.スキルの追加パネルのフィールドに入力します。
- カタログフィルター:ドロップダウンリストからカタログを選択すると、そのカタログに関連するスキルとカテゴリーが表示されます。
- カテゴリーフィルター:カタログ内の少なくとも1つのスキルに関連するカテゴリーがある場合、このフィールドが表示されます。カタログ内のすべてのスキルを表示する場合は、フィールドを空白のままにします。1つ以上のカテゴリーを入力して、スキルをフィルタリングします。マネジメント」と「コミュニケーション」のように複数のカテゴリーを入力した場合、「マネジメント」または「コミュニケーション」カテゴリーが関連付けられたコースが表示されます。
- スキル選択:このフィールドは入力必須です。 ドロップダウンリストから必要なスキルを選択します。スキルはアルファベット順に並べられ、スキル名/レベルの形式で表示されます。スキル名の最初の数文字を入力すると、リストを絞り込むことができます。
9.関連するスキルをすべて選択したら、「追加」を選択します。「目標スキルの定義を追加」パネルに戻り、選択したスキルとレベルが表示されます。追加したスキルを削除するには ✖ を選択します。別のカタログを選択して追加することもできます。
ヒント: 1つのスキルにつきレベルは1つしか選択できません。ただし、目標レベルが異なる複数のスキルを選択することはできます。 |
10.スキルレベルを変更するには、ドロップダウンメニューから別のレベルを選択します。
11.すべての入力が完了したら「保存」を選択します。追加した目標スキルが、「目標スキルの定義」ページのリストの追加されます。
目標スキルの定義を編集する
1.該当する目標スキルの定義を選択し、開いたパネルで「目標スキルの定義を編集」を選択します。「目標スキルの定義を編集」パネルが開きます。
2.必要な変更を加えます。
3.「保存」します。
注記: 特定のグループのユーザーに対して定義したスキルで「この目標スキルの定義をすべてのユーザーに適用する」オプションをONにすると、この目標スキルの定義は組織内のすべてのユーザーに適用されます。 |
目標スキルの定義を削除する
1.該当する目標スキルの定義を選択し、開いたパネルで「目標スキルの定義の削除」を選択します。
2.確認ダイアログが表示されます。
3.メッセージを確認し「削除」を選択します。
重要:この操作は元に戻すことはできません。 |
注記: 目標スキルの定義に関連する変更は、反映されるまでに少なくとも15分かかります。 |
目標スキルの定義のインポート
必要なロール:カタログ 管理者「目標スキルの定義インポート」機能は、一度に複数の目標スキルを追加することができます。インポートには .csvファイルを使用します。
.csvファイルは、以下で説明するデータ構造にする必要があります。
.csvファイルのサンプルをダウンロードして、ファイル構造を確認することができます。
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基本事項
- .csvファイルの一番上の行には、必ず以下の行を記述します。
Title;Global;Criteria;Skills
- タイトルは必須です。最大255文字まで入力できます。
- タイトル(目標スキルの定義名)は一意でなければなりません。カタログにある既存の定義名または .csvファイル内で同じ定義名を複数使用することはできません。
- グローバル フィールドは Yes または No で定義する必要があります。スキルの定義を組織内の全員に適用するには、「Yes」を入力します。スキルの定義を指定した基準に従ってユーザーのグループにのみ適用するには、「No」を入力します。
- 1行に1つの目標スキルの定義を入力します。
- すべてのフィールドと値は大文字と小文字を区別しません。例えば、「Academy/Communication/Advanced 」というスキルの項目は、「ACADEMY/Communication/advanced 」と同じように解釈されます。基準では、都市の値が 「Sydney」、「SYDNEY」、「sydney 」のいずれも Learn365 は同じ都市名として解釈します。
- ファイルで指定するカタログは存在している必要があります。
- 目標スキルの定義は、Learn 365内の複数のカタログに関連付けてインポートすることはできません。
- ファイルで指定するスキルは、ファイル内で指定するカタログ内に存在する必要があります。
- ファイルで指定するスキル レベルは、特定のスキルに対してカタログ内にあるスキル レベルセットと一致していなければなりません。たとえば、アカデミーカタログの「リーダーシップ」スキルに「Novice,Advanced,Expert」の3つのレベルが定義されている場合、ファイルのレベル「Master」が指定されていると、エラーメッセージが表示されます。
- スキルとスキルレベルは、「カタログ/スキル名/スキルレベル」として入力します。たとえば、目標スキルにアカデミーカタログに属する上級レベルの「リーダーシップ」スキルを含める場合は、「Academy/Leadership/Advanced」 と入力します。
スキルの定義を組織内の全員に適用する場合
- 基準フィールドの場所にセミコロン(;)を追加します。ファイル内で「基準」が定義されている場合、それらは無視されます。
- 少なくとも1つのスキルが必要です。スキルルールは組織(全体用)レベルでインポートされますが、関連するスキルとスキルレベルが存在するカタログ名を指定する必要があります。
例えば、組織内の全員を対象とした「General Onboarding」という目標スキルの定義をインポートするとします。この定義にはスキルに、「Academy」カタログの「Cybersecurity」スキルの「Advanced」レベルが1つ指定されています。この場合、次のように入力します。
General Onboarding;Yes;;Academy/Cybersecurity/Advanced
スキルの定義を特定のユーザーのグループに適用する場合
- 少なくとも1つの基準とイコール のペアと1つのスキルが必要です。基準とイコールのペアを「Criterion = Equals」と入力します。等号の周りのスペースは必要ありません。たとえば、基準が「City」でイコールの値が「New York」の場合、「City = New York 」または 「City=New York 」と記述します。
- タイトル、全体用、基準、スキルの各フィールドは、セミコロン(;)で区切ります。
例えば、「ヒューマンサクセス」部門のユーザーを対象とした「Human Success」という目標スキルの定義をインポートするとします。この定義には、「Human Success」カタログの「Conflict Resolution」スキルの「Advanced」レベルが1つ指定されています。この場合、次のように入力します。
Human Success; No; Department=Human Success; Human Success/Conflict Resolution/Advanced
- 基準はいくつでも定義できます。基準はカンマで区切ります。使用可能な基準については、「対象スキルのルールを定義する」セクションを参照してください。
例:以下の 3つの目標スキルの定義をインポートします。
次の画像は、上の3つの目標スキルの定義のインポート用に .csvファイルに記述したものです。 |
注記: カンマやセミコロンの周りにスペースが残っていた場合は取り除かれます。スラッシュ(/)と等号(=)の前後にスペースは必要ありません。 |
.csvファイルのアップロード
1.Learn365 管理センター>グローバル設定>スキル フレームワーク>「目標スキルの定義」に移動します。
2.「目標スキルの定義のインポート」を選択します。「ファイルをアップロード」パネルが開きます。
3.「ファイルをアップロード」パネルで、「CSV ファイルをアップロード」を選択するか、.csvファイルをパネルの領域にドラッグします。
4.「アップロード」ボタンを選択します。
インポートする目標スキルの定義の選択
.csvファイルがアップロードされると、「インポートする目標スキルの定義を選択」パネルが開き、タイトル、全体用、条件、スキルの列が表に表示されます。定義にエラーが含まれている場合、三角の警告アイコンの列も表示されます。
トップ バーには、インポート可能な定義の数と、エラーによりインポートできない定義の数が表示されます。チェックマーク アイコンを選択すると、インポート可能な定義のみが表示されます。
インポート可能なスキルがない場合は、チェックマーク アイコンは表示されません。
目標スキルの定義に1つ以上にエラーが含まれている場合は、三角の警告アイコンが表示されます。このアイコンを選択すると、エラーを含む定義のみが表示されます。
ページの下部には、目標スキルの定義の合計が表示されます。
リストで赤い警告アイコンにカーソルを合わせると、エラーの理由が表示されます。複数のエラーが含まれている場合があります。
エラーのない定義はそのままインポートできます。エラーがある場合、インポートするにはエラーを解決する必要があります。
定義に変更を加えるには、編集アイコン を選択します。目標スキルの定義を編集パネルが開きます。
目標スキルの定義を編集パネルでは、次のことができます。
- タイトルの変更
- 「この目標スキルの定義をすべてのユーザーに適用する」オプションのオン/オフの切り替え
- (上のオプションのトグルがオフに設定されている場合、)「基準」および「イコール」フィールドの追加または編集
- スキルの追加、編集、削除
- 必要に応じてスキルレベルの調整
スキルに関連するエラーが含まれている場合、該当するスキル名の下にエラーメッセージが表示されます。
スキルを追加するには、「スキル 追加」を選択します。目標スキルの定義ルールの要件については、「目標スキルの定義を追加する」セクションを参照してください。
スキルに変更を加えるには、編集アイコン を選択します。スキルの編集パネルが開きます。
スキルの編集パネルでは、スキルの名前やスキルレベルセットの変更、カテゴリやタグの追加または削除、またそのスキルを削除することができます。
必要な変更、修正を行い保存します。
インポートする目標スキルの定義を選択します。「選択」タブに選択した定義のみが表示されます。
準備ができたら「インポート」で、選択した目標スキルの定義をインポートします。管理センターの通知(ベル アイコン)の下にインポートの進捗が表示されます。
インポートを中止して「目標スキルの定義」ページに戻るには、「破棄」または右上隅の「✖」を選択してパネルを閉じます。
インポートした後は、通常の方法でスキルを管理できます。
トレーニング ダッシュボードのスキルチャート
トレーニングダッシュボード の「スキル」セクションでは、受講者の現在/目標のスキルの熟達度、とスキルギャップの割合、および定義された目標スキルの数と達成された目標スキルの数が表示されます。目標スキルの数が3~20の場合、レーダーチャートにも現在のスキルと目標スキルが表示されます。それ以外の場合は、棒グラフが表示されます。目標スキルおよびスキルギャップの概要とチャートの詳細については、こちらを参照してください。
受講者に「スキル」セクションが表示されない場合は、管理者が有効にすることができます。詳しくはこちらを参照してください。