Learn365 スキル フレーム ワークは、スキルをベースにコースやトレーニング プランを作成するためのオプションが用意されています。Learn365 スキル フレーム ワークを使用して、受講者がトレーニングを完了した際には、成果に応じた報酬を付与することができます。
スキル フレーム ワークは、受講者が身に付けたスキルの履歴管理にも使用できます。
受講者への報酬としては、研修を修了した際に修了証を発行する方法もあります。
この記事では、スキルとスキルレベルセットの概要、スキルフレームワークを使用するための前提条件、スキルとスキルレベルセットの作成、インポート、管理方法、学習者が自分のスキルを追加および調整する方法、スキルのフィルタリングと検索方法について説明します。
スキルを作成する際、ここではAIを使わずに作成する方法を説明します。AIを使ってスキルを作成する方法については、こちらの記事をご覧ください。AIを使用してスキルを作成した後は、この記事に戻って詳細を確認してください。
重要 Learn365 スキル フレーム ワークを使用するには、スキル 管理 アドオン サブスクリプションが必要です。(Learn365 フリーミアムサブスクリプションには含まれています。) |
目次
スキルとスキルレベルの仕組み
必要なロール:カタログ 管理者、コース管理者はコースが作成された後、コースのスキルを設定することができます。
コース/ トレーニング プランを作成または編集する際、スキル オプションを有効にすることで、トレーニングを完了したユーザーに一定レベルのスキルを複数付与することができます。
また、たとえばユーザーが外部のトレーニングを完了し、そのトレーニングで得たスキルを Learn365 に追加したい場合など、受講者が自分でスキルを登録できるようにすることもできます。
スキルとスキル レベル セットの活用例:
組織で Learn365 の使用が開始され、すべての従業員を対象に、Learn365 プラット フォームの使用についてトレーニングするため「Introduction to Learn365」コースを作成します。
スキル「Learn365 User」を作成し、このコースに、スキル「Learn365 User」/ スキルレベル「Beginner」を設定します。このコースを完了した従業員には、「Learn365 User/Beginner」というスキルが与えられます。
次に、Learn365 トレーニングの作成と管理について学習するために、特定の従業員のグループを作成します。「Learn365 トレーニングの作成と管理」というコースを作成し、スキル「Learn365 User」/ スキルレベル「Advanced」を設定します。作成したグループをコースの受講者に登録します。
このコースを完了したグループのメンバーには、「Learn365 User/ Advanced」というスキルが与えられます。
注記: ユーザーに複数のスキルを付与することができますが、各コース、トレーニングプランにおいて同じスキルの異なるレベルを設定することはできません。 例えば、「Learn365 入門」コースで、2つの異なるスキルを付与する場合、 「Learn365 ユーザー/初級」と「オンライン ラーニング/中級」は設定できますが、「Learn365 ユーザー/初級」と「Learn365 ユーザー/上級」は設定できません。 |
付与するスキルには有効期間を設定することができます。また、ユーザーに付与したスキルを取り消すこともできます。
コースにスキルを設定する方法についてはこちら、トレーニング プランにスキルを設定する方法についてはこちらを参照してください。
スキルの管理(管理者)
スキルの管理
必要なロール:カタログ 管理者
スキルはカタログ レベルで設定されます。
Learn365 管理センター>カタログ設定>スキルフレームワーク>「スキル管理」に移動します。
スキルフレームワークにアイコンが表示されている場合、ご契約のサブスクリプションには「スキル管理 アドオン」が含まれていません。 |
スキルの作成
必要なロール:カタログ 管理者
ここでは AI を使わずに作成する方法を説明します。
AI を使用してスキルを作成する方法については、こちらを参照してください。AI を使用してスキルを作成した後は、この記事に戻り詳細を確認してください。
1.Learn365 管理センター>カタログ設定>スキルフレームワーク>「スキル管理」に移動し、「+スキルの追加」を選択します。スキルの追加パネルが開きます。
2.フィールドに入力します。
- 名前:スキル名を設定します。このフィールドは入力必須です。スキル名は、コース、トレーニングプランホームページの「スキル」ブロックと、トレーニング ダッシュボードの「認定証とスキル」セクションに表示されます。
- スキルレベルセット:既定のスキルレベルセットが自動的に選択されています。別のスキルレベルセットを設定する場合はドロップダウンリストから選択するか、「スキル レベルセット管理」で新しいスキルレベルセットを作成します。
- カテゴリー,タグ:検索に利用する、カテゴリーとタグを設定できます。受講者は、トレーニング ダッシュボードでスキルをカテゴリ別にフィルタリングできます。
3.「保存」します。
トレーニング 完了時にユーザーにスキルを付与する方法については、こちらのスキルオプションを参照してください。
スキルのインポート
必要なロール:カタログ 管理者
「スキルのインポート」機能は、一度に複数のスキルを効率よくカタログに追加する方法です。インポートには .csvファイルを使用します。
.csvファイルは、以下で説明するデータ構造にする必要があります。
.csvファイルのサンプルをダウンロードして、ファイル構造を確認することができます。
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- .csvファイルの一番上の行には、必ず以下の行を記述します。
Skill;Skill Level Set;Categories;Tags
- スキルおよびスキル レベル セット フィールドは必須です。
- カテゴリおよびタグフィールドはオプションです。
- スキル、スキル レベルセット、カテゴリ、およびタグ フィールドはセミコロン( ; )で区切る必要があります。スキルにカテゴリまたはタグがない場合は、それらの場所にはセミコロン( ; )を追加してください。
- すべてのフィールドは大文字 / 小文字を区別しません。
- 1行に1つのスキルを入力します。
- ファイルに記載されているスキル名は一意でなければなりません。
- 1つのスキルにつき1つのスキル レベル セットのみです。
- ファイルで使用するスキル レベル セットは、カタログに存在する必要があります。
- カテゴリおよびタグ フィールドには、カンマで区切って複数の値を含めることができます。
.csvファイルにリストされたカテゴリーまたはタグがカタログに存在しない場合は、自動的に作成されます。
例:以下の 3つのスキルをインポートします。
次の画像は、上の3つのスキルをインポート用に .csvファイルに記述したものです。 |
カンマやセミコロンの周りにスペースが残っていた場合は取り除かれます。 |
.csvファイルのアップロード
1.Learn365 管理センター>カタログ設定>スキル フレームワーク>「スキルの管理」に移動します。
2.「スキルのインポート」を選択します。「ファイルのアップロード」パネルが開きます。
3.「ファイルのアップロード」パネルで、「CSV ファイルをアップロード」を選択するか、.csvファイルをパネルの領域にドラッグします。
4.「アップロード」ボタンを選択します。
インポートするスキルの選択
.csvファイルがアップロードされると、インポートするスキルの選択パネルが開き、タイトル、スキルレベルセット、カテゴリ、タグが表に表示されます。
トップ バーには、インポート可能なスキルの数と、エラーによりインポートできないスキルの数が表示されます。チェックマーク アイコンを選択すると、インポート可能なスキルのみが表示されます。
インポート可能なスキルがない場合は、チェックマーク アイコンは表示されません。
インポートするスキルにエラーが含まれている場合は、三角の警告アイコンが表示されます。このアイコンを選択すると、エラーを含むスキルのみが表示されます。
ページの下部には、スキルの合計が表示されます。
リストで赤い警告アイコンにカーソルを合わせると、エラーの理由が表示されます。
エラーのないスキルはそのままインポートできます。エラーがある場合、インポートするにはエラーを解決する必要があります。
スキルに変更を加えるには、編集アイコン を選択します。スキルの編集パネルが開きます。
スキルの編集パネルでは、スキルの名前やスキルレベルセットの変更、カテゴリやタグの追加または削除、またそのスキルを削除することができます。
必要な変更、修正を行い保存します。
リストでインポートするスキルを選択します。「選択済み」タブに選択したスキルのみが表示されます。
準備ができたら「インポート」で、選択したスキルをインポートします。管理センターの通知(ベル アイコン)の下にインポートの進捗が表示されます。
インポートした後は、通常の方法でスキルを管理できます。
スキルをインポートを中止して「スキルの管理」ページに戻るには、「破棄」または右上隅の「✖」を選択してパネルを閉じます。
並べ替えと検索
必要なロール:カタログ 管理者
「スキル管理」ページでは、次のことができます。
- 「名前」または「スキルレベルセット」の列名を選択してスキルの並べ替えができます。既定では、スキル名のアルファベット順で表示されています。
- 検索フィールドに、スキル名、カテゴリ、またはタグを入力して、スキルをフィルタリングできます。
- 各スキルの右端にある アイコンを選択すると、そのスキルが設定されているコースやトレーニング プランを確認できます。
スキルに アイコンがない場合、以下の理由が考えられます。
- スキルはコース、トレーニング プランで使用されていないか、ユーザーに付与されていない。
- スキルはコース/トレーニング プランで使用され、ユーザーに付与されたが、そのコース/トレーニング プランが削除された。この場合、ユーザーの受講履歴で付与されたスキルを確認できます。
- スキルは特定のコース/トレーニング プラン登録されていない状態で、カタログ管理者によって手動でユーザーに付与された。
スキルの削除
コース カタログからスキルを削除するには、以下の手順で行います。
1.Learn365 管理センター>カタログ設定>スキルフレームワーク>「スキル管理」に移動します。
2.目的のスキルを選択します。「スキルの編集」パネルが開きます。
3.操作の下にある「 スキルの削除」を選択します。
4.確認ダイアログで「削除」を選択します。
注記: 次の場合、スキルの削除は無効になります。
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コース/ トレーニング プランからスキルを削除する
特定のコース/トレーニング プランを完了したユーザーへのスキルの付与をやめる場合、トレーニングからスキルを削除することができます。
コース/トレーニング プランからスキルを削除するには、次の2つの方法があります。
a)コース/トレーニング プランを編集してスキルを削除します。
1.Learn365 管理センター>「トレーニング管理」ページで、コース/トレーニング プランを選択します。
2.管理パネルの「コース設定管理/トレーニング プラン設定管理」を選択します。
3.スキルセクションの「スキル」フィールドで、該当のスキルの「✖」を選択し削除します。
スキルの失効日が設定されている場合、「スキル」フィールドは空にすることはできません。
すべてのスキルを削除した場合は、「スキル失効の設定」を「設定しない」に変更してください。
4.コース/トレーニングプラン設定パネルの「保存」を選択し、変更を保存します。
b)スキルフレームワーク>スキル管理で、コースまたはトレーニングプランからスキルを削除します。
1.Learn365 管理センター>スキル フレームワーク>「スキル管理」に移動します。
2.「スキル管理」ページで、目的のスキルの横にある アイコンを選択し、このスキルを使用しているコース/ トレーニング プランを表示します。
3.表示されたコース/ トレーニング プランの右にある ✖ アイコンを選択します。
4.確認ダイアログで「OK」を選択してスキルを削除します。
コースからスキルが削除された時点でユーザーがコース/ トレーニング プランに登録されていても(ステータスが「未開始・受講中」) 、スキルを削除すると完了時にスキルは付与されません。
ただし、このコース/トレーニングプランで既に付与されたスキルは、ユーザーの受講履歴に記録されます。
スキルの付与と失効
コース/トレーニング プランに設定したスキルは、トレーニングを完了した受講者に自動的に付与されます。「スキル失効の設定」で、付与するスキルに有効期限を設けることができます。これにより、受講者のスキルは期限を迎えると自動的に失効となります。
また、以下の方法で、特定のユーザーにスキルを付与したり、ユーザーのスキルを取り消しすることもできます。
ユーザーページ
必要なロール:カタログ 管理者
- 「スキルの付与」でコース/トレーニング プランに登録されていないユーザーにスキルを付与することができます。
- ユーザーが持つスキルを取り消すことができます。
- 「受講者の進捗を表示」から、ユーザーが登録されているコース/トレーニングプランを、手動で完了とすることができます。これにより、コース/トレーニング プランに「スキル」が設定されている場合、ユーザーには関連するスキルが自動的に付与されます。
- 「受講者の進捗を表示」から、受講者の進捗を手動で削除します。これにより、このトレーニングで付与されたスキルのステータスは「有効」から「予定」に変更されます。
ライン マネージャー ダッシュボード
必要なロール:ライン マネージャー
- 「スキルの付与」でコース/トレーニング プランに登録されていないユーザーにスキルを付与することができます。
ユーザーが持つスキルを取り消すことができます。 - ユーザーが追加を申請したスキルを承認または却下できます。
コース/トレーニングプラン進捗パネル
- コース/ トレーニング プランに「スキル」が設定されている場合、受講者を手動で完了にすると関連するスキルが自動的に付与されます。
- 受講者の進捗を手動で削除します。これにより、このトレーニングで付与されたスキルのステータスは「有効」から「予定」に変更されます。
スキルレベルセットの管理
スキルレベルセットでは、スキルのレベル (初心者、中級者、上級者など) を定義します。
スキルレベルセットは、スキルで取得できるレベルを定義します。各スキルには、特定のスキルレベルセットが関連付けられます。
スキルレベルセットを追加する
必要なロール:カタログ 管理者
カタログには複数のスキルレベルセットを作成できます。ただし、既定のスキルレベルセットとして設定できるのは 1 つです。
1.Learn365 管理センター>カタログ設定>スキルフレームワーク>「スキルレベルセット管理」に移動し、「+スキルレベルセットの追加」を選択します。「スキルレベルセットの追加」パネルが開きます。
2.フィールドに入力します。
- 名前:スキル レベルセットの名前を設定します。このフィールドは入力必須です。設定したスキルレベルセット名は、Learn365 管理センターでスキル 管理でスキル レベルを設定するとき、または「スキルレベルセット管理」ページでのみ表示されます。
- 既定値:スキル レベルセットを現在のカタログの既定のセットとして設定します。この設定は、カタログ内の1つのスキル レベルセットでのみ ON にできます。
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レベル:レベルを定義します。既定では3つのレベルを設定できます。フィールドを追加、または削除して、必要なレベルを設定します。定義できるレベルの最小数は 1 つです。
例えば、レベルを1つ追加して、スキル レベルセットに4つのレベル「Beginner、Intermediate、Advanced、Expert」を設定します。
スキル「プレゼンテーション」にこのレベルセットを割り当て、コースを完了した受講者に「プレゼンテーション」スキルの「Beginner」レベルを付与します。
受講者は、コース ホーム ページ、またはトレーニング ダッシュボードの「スキル」セクションでこの情報を見ることができます。 - レベルの削除:削除するレベルの横にある削除アイコン(✖)を選択します。
- ドラッグ&ドロップでレベルの順序を変更できます。
コース/ トレーニング プラン 設定の「スキル」フィールドでは、ドロップ ダウンリストはここで設定されたレベルの順序で表示されます。
3.作成したスキル レベルセットを保存します。作成を中止して破棄するには、パネル右上の閉じるアイコン(✖)を選択します。
スキルレベルセットの編集
必要なロール:カタログ 管理者
1.Learn365 管理センター>カタログ設定>スキルフレームワーク>「スキルレベルセット管理」に移動します。「+スキルレベルセットの追加」を選択します。「スキルレベルセットの追加」パネルが開きます。
2.「スキルレベルセット管理」ページで、編集するスキルレベルセットを選択します。
3.「スキルレベルセットの編集」パネルで、必要な変更を行います。
4.「保存」します。
注記: 次の場合、スキルレベルセットのレベルの編集、削除、並べ替えはできません。(削除アクションは無効になります)
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スキルレベルセットの削除
必要なロール:カタログ 管理者
1.Learn365 管理センター>カタログ設定>スキルフレームワーク>「スキルレベルセット管理」に移動します。
2.「スキルレベルセット管理」ページで、削除するスキルレベルセットを選択します。
3.操作の下にある「 スキルレベルセットの削除」を選択します。
4.確認ダイアログで「削除」を選択します。
注記: 次の場合、スキルレベルセットは削除できません。(削除アクションは無効になります)
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スキルの追跡とレポート
管理者とラインマネージャーがユーザーのスキルを確認する方法
管理者と受講者は、各自のスキルとそのステータスを追跡することができます。スキルの追跡は、ライン マネージャーがユーザーの現在のスキルを把握し、今後のスキルアップを計画する上で役立ちます。
管理者は、以下の方法でスキルを追跡するためのレポートをダウンロードすることができます。
1.Microsoft 365 グローバル管理者とカタログ 管理者は、Learn365 管理センターで次のことができます。
- Learn365 管理センター>「ユーザー」ページでユーザーを選択>「受講者の履歴を表示」でユーザーのスキルを表示できます。また、PDFでローカルデバイスにレポートをダウンロードできます。「受講者の履歴の表示」の詳細ついては、こちらを参照してください。
- 付与されたスキルによりユーザーをフィルタリングし、結果をローカルデバイスにダウンロードします。詳細はこちらを参照してください。
2. ラインマネージャーダッシュボードから、ラインマネージャーは次のことができます。
- 特定のユーザーのスキルを追跡し、レポートをPDFでローカルデバイスにダウンロードします。詳細については、こちらを参照してください。
- 付与されたスキルによりユーザーをフィルタリングし、結果をローカルデバイスにダウンロードします。詳細はこちらを参照してください。
受講者が自分のスキルを確認し管理する方法
受講者は、以下の方法で自分のスキルとステータスを確認することができます。
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トレーニングダッシュボードの「概要,スキル,受講履歴」セクション
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コース/トレーニングプランホームページの「スキル」ブロックに、トレーニング完了時に付与されるスキルが表示されます。ユーザーがすでにコースまたはトレーニングプランを完了している場合は付与されたスキルが表示されます。
- コースカタログページでは、完了時に付与されるスキルにより、コース/トレーニングプランを検索、フィルタリングすることができます。
受講者は、トレーニング ダッシュボードから自分でスキルを追加し、未登録のスキルを追加や、現在持つスキル レベルを調整することができます。これは、受講者が外部のトレーニングを完了し、取得したスキルを Learn365 に登録したい場合に役立ちます。スキルの自己評価の概要については、こちらを参照してください。